2011年06月21日

THE 職人

「職人」とは、多くの個人事業者や中小企業の経営者に
最も多いタイプの人格である。

「職人」とは、手に職をもった個人主義者とも言うことが
できる。

「職人」とは、自分で手を動かすことが大好きな人間で・・・
きちんとやりたきゃ、人に任せず自分でやれ」、という
信条にのっとって生きている。



2011.06.21 tue 11:16
From : Taichi Makino
藤枝の自宅officeにて、、、



          ◆今を生きる「職人」

前回までに紹介した、あなたの中の3つの人格のラストが
「職人」である。

起業家は未来に生きる人格であり、、
マネージャーが過去を生きてるとすれば、、、

「職人」は、現在 (今) を生きる人であるといえる。

  THE 職人
今、目の前にあるモノに触れて、何かを作り上げることが
大好きで、決められた手順にしたがって仕事をしている時
に、最も充実感を味わい、幸せを感じるのだ。

職人にとって、、、

集客を考えたり、仕事の効率化をはかったり、新たな市場
を模索したり、生産管理を考えることは仕事の邪魔となる。

難解なマーケティング理論や、会計、抽象的なビジネスの
概念などに対してはメッチャ懐疑的である。

「考える」ということは仕事の役に立たないどころか、ムダ
であって、てっとり早く、「どうすればいいか」さえわかれば
それで充分なのだ。

職人は、職人の仕事が最も重要であって、他の2つの人格
は、職人の仕事の邪魔をしてばかりだ・・・と思っている。

                    THE 職人
起業家は、いつも新しいアイデアやビジネスの方向性ばかり
を吹き込んできて、職人の手を止めようとする。

(本来は、起業家が新しい仕事を考えて、職人が実現する)

という理由から、職人は起業家がきらいだ。

また、職人にとって、、、

マネージャーも厄介な存在となる。

なぜなら、マネージャーは職人を管理し仕事において職人の
もっとも大切な、「個性」を否定するからだ。

職人にとっての仕事とは、、、

他の人がマネできない、「名人芸」を発揮する場であるからだ。

しかし、、、

マネージャーにとっての仕事とは、小さな結果を積み重ねて
できあがるものであり、そこにどれほどの、「名人芸」が発揮
されていようとも、それは1つの部品にすぎない。

  THE 職人
このようなマネージャーの態度に、、、

プライドの高い「職人」は、ガマンできないのである。



          ◆3人の関係

マネージャーから見ると、「職人」は最も管理すべき対象だ。

職人からすると、マネージャーはできるだけ関わりをもちたく
ない人物と言える。

たいていの場合、2人の意見は一致することはないが、、、

 「起業家がトラブルの原因となっているんだ」

ということだけは、2人の共通認識となっているから笑える。

笑えるのはいいが、、、

私たちの誰もが、「起業家」、「マネージャー」、「職人」という
3つの人格をあわせ持ってるということは事実なのだ。

そして、、、

この3者のバランスがとれたときに、あなたやあなたの会社
が、驚くべき能力を発揮するのである。

 ・起業家は、新たな市場を切り開こうとして・・・
 ・マネージャーは、事業の基礎を固めてくれる・・・
 ・職人は、専門分野で力を充分に発揮してくれる・・・

このように、それぞれの人格が最高の働きをすることでのみ
1つのビジネス全体として、最高の結果を残せるのである。

しかし、残念なことに、、、

起業をした人の中で、この3つの人格をバランスよく備えて
いる人は、ほとんどいないのである。

それどころか、、、

典型的な個人のスモール・ビジネスの経営者は・・・

 ●起業家タイプ ・・・10%  (静岡県では5%)

 ●マネージャータイプ ・・・20% (静岡県では10%)

 ●職人タイプ ・・・70%  (静岡県では85%)

このように分類されるが、どう感じるだろうか?



        ◆主導権を握ってはいけない奴

起業家は、高い目標を掲げて走り出す。

それを知ったマネージャーは、起業家の暴走を引き止めよ
うと必死になる。

このように、2つの人格が争ってる間に、、、

                    THE 職人
いつのまにか、職人が主導権 (イニシアチブ) を握っている
といった具合になるのだ。

職人が主導権をとったからといって、これは起業家の目標
を実現するためでは決してない。

職人の目的は、、、
  
  THE 職人
他の2つの人格から、仕事の主導権を奪うことだからだ。

職人にとって、自分が主導権を握ることは理想的である。

しかし・・・

その事業全体から見れば、職人が主導権を握った場合は
最悪の結果を招く。

なぜなら、、、

間違った人物が主導権を握っているからである。

あなたの中にいる、3つの人格のうち、「職人」の人格には
間違っても主導権を握らせてはいけないのだ。


つづく・・・


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