2012年03月07日

恐怖のiPhone

中学生のころ、「音楽を聴きながら勉強する」って

言ってたヤツは大抵、頭が悪く成績も悪かった…

 恐怖のiPhone



2012.03.07 wed 17:45
From : Taichi Makino
藤枝のofficeにて、、、



    ◆あなた、聖徳太子ですか?

朝、夫を送り出し、食器の洗いの最中に泣く子を

あやしながら、これはオムツなのかおっぱいなのか

を判断し、すぐに対処する。


さらに、、、


時計で時間を確認しながら冷蔵庫の中身を思いだしつつ

朝見たチラシの特売品から、何を買って夕飯のメニューと

するかを選択する主婦の女性がいる。


しかも、、、


その作業と思考のまっ最中にもかかわらず、洗濯物を

とりこむ時間と、天気の様子を確認しながら、ワイドショーで

報道される芸能人の不倫ニュースをチェックする・・・


プラス、、、


それらの反応速度だけは落とすことなく、ほぼ同時に

ママ友にメールを打てる女性は・・・


【マルチタスク】を、もはや生活の一部として落とし込み

こなしきっていると言える。


ぜひとも、この聖徳太子的な脳の働きを、ついつい

テストしてみたい衝動にかられてしまう。


しかし、実際は・・・


実は、本当にマルチタスクになれる人間など1人もいない。


上記のように、いっぺんに多くのことを

同時に行っているようでも、実は、1つのことに

費やす時間が短くなっているだけの話だ。



    ◆ウォーレン・バフェットの集中力とあなたの集中力


世界一の投資家であり、世界的な資産家として知られる

アメリカのWallen Buffett (ウォーレン・バフェット)さんは


パソコンも携帯も電卓すらない田舎のちっぽけなオフィスの

イスに一日中座って、ただ「考える」ことだけに集中して時間を

費やしているそうだ。


世の中には、「自分はマルチタスクを行える」という人もいるが

そーゆー人の場合、次々に入ってくる新しい情報の1つ1つが

とても刺激的だから、結果的にうまく行っているに過ぎない。


マルチタスクの状態では、、、


刺激が次々と飛び込んでくるために、アドレナリンが

身体中を駆けめぐっている状態が続き、それにより

集中力が高まった状態にはなるのだが、、、


本当は、脳波は普段より集中しているにも関わらず

それは何か新しい刺激を受けるたびに起こる現象であって

その対象に超短時間だけ注意を傾けることの連続をしている


ただそれだけのことだ。


だから、、、


例えばiPhoneをいじっていると飽きることないだろ?

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はたから見ると、1つのことに集中しているように

見えるよね。


実は、次々と流れてくる新しい情報の刺激で

集中させられているだけ。


じっくり、一冊の本を一日かけて読みふける…


数多く存在する、マルチタスク的な生活を送っている人は

このようなウォーレン・バフェット的な生活を堪能することが

恐らくできない脳の状態になってしまっていると思う。



    ◆恐怖心が注意力欠如特質 (ADT) を加速させる


マルチタスク的な生活は、注意力欠如特質 (ADT) になりやすい。


 ●気が散って集中できない

 ●イライラして人間関係を円滑に保てない

 ●衝動的な気持ちや行動をとってしまう

 ●落ちつきを失って冷静さを欠く


このような症状が出てきたら要注意の注意力欠如特質 (ADT)。


そして、この症状の次に出てくる感情は…


何かを恐れる気持ち  そう、恐怖心だ。


恐怖心が極限に達すると、私たち人間の脳は

生きのびるために本能的に大半のリソースを

使ってしまう。


つまり、サバイバル・モードになっていくのだ。


脳の全ての細胞を総動員して、何かに自分が

殺されないように万全を期そうとする。


また、アドレナリンとコルチゾールといった脳内物質が

一気に溢れだし、思考が極端な二者択一的になっていく。


前に紹介した2分化思考の強烈な状態になってくるわけ。


白か黒か、オンかオフか、上か下か、いいか悪いか、、、


「恐怖」がこのようにしか考えられない脳の状態にさせてしまう。


この状態が、夜の熱帯の密林ジャングルの中でなく

普通の一般企業や学校、何かのサークルやコミュニティの中

そう、私たちの生活のすぐそばで作られている。


このような脳の状態では

考え方や思考の「柔軟性」が失われる。


柔軟性とは、白か黒でなく、グレーの微妙な

濃淡を見分ける目とか能力を差す。


具体的には、、、


 ◇不確実な状態であっても、何とか対処する能力

 ◇ウイットにとんだユーモアのセンス

 ◇新しい考えを思い浮かべ、受け入れられる力


このような能力やセンス、力といったものを言う。


しかし、ADTにより恐怖というサバイバル・モードに

突入してしまうと…


これらは全てどこかへ飛んで行ってしまい

ただ目の前の問題を解決したいという本能のみの

行動をとってしまう。


そうしなければ、自分がやられてしまうからだ。

そうしないと、自分が殺されてしまうと感じるかなのだ。


本当にトラや飢えたライオンに追いかけられている

状態であればそれでもいいと思うよ…


例えば、、、


会社でフツーに働いているときにそれでは困るよね。

医者が手術中に、そのようになったらどうよ?

大事な取引先の相手の会社でそのようになってしまったら…?


さらにね、、、


現代の犯罪が、こんな背景で起こっているようには

感じるのは果たして、私だけかい?
 


    ◆ADTと子どもたち


注意力欠如特質 (ADT) は、世代とも関係が深いと思う。


今の子どもたちにとっては、電子メールや携帯電話

インターネットは産まれたときから当たり前にあるものだ。

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これからの子どもたちこそ、私たち大人よりも

この問題に対処できるようにならなければと思う。


今の子どもたちが働くようになる頃には

こうしたツールはさらに増え、それを、私たちよりも

上手に使いこなしているだろう。


しかし、、、


人間の脳の作りは変わらんし、原則的には今と同じに

なると考えられる。


つまり、自分がじっくりと1つのことを考える時間と

注意力、集中力をどう使っていくかは、将来も本当に

重要であると言いたい。


何に対して、どれくらいの時間集中するかによって

結果や成果として本当に大きな違いが生まれてくるのは

言うまでもないこと。


もし、ささいな電子メールやTwitterや様々なアプリに

自分の時間の大部分を使ってしまっているのなら、、、


それは、貴重な時間と知的エネルギーの浪費だ。


それによって余儀なくされる、マルチタスク的な生活習慣

がもたらす悪影響は危険極まりないものとして感じられて

しまうんだよね。


このことが、情報化時代の現代において

もっとも大きな落とし穴とも言える。


生産的で、創造的な仕事をしているつもりになっていても

道徳教育、ゆとり教育、個性重視の教育をいくら謳っても

実際には、そうではなかったと分かった。


籠の中のハムスターのように、同じところを

走り続けているだけなんだよね・・・


 「別に学校なんて行かなくても本当にいいんだからな!!


私が、今年大学と高校受験を迎える自分の子どもに対して

本気で言った一言の意味の一部が、こんな理由だったことを

付けたしておくね。



では…


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Posted by Evolution Mind at 17:51│Comments(0)つぶやき
 
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